自宅で悠々自適に仕事をする様子

自宅の都道府県外のバーチャルオフィスは契約できる?【できるけどデメリットあり】

バーチャルオフィスって、全国どこでも契約して良いの?自分が住んでいる都道府県じゃなくても良いの?

こんな疑問を感じる人が多いのではないでしょうか?住所だけ借りるというサービス自体が他にあまりないので、良し悪しの判断がつきづらいですよね。

結論を先に言ってしまうと、バーチャルオフィスは全国どこの住所で契約してもOKです。ただし自宅から離れた住所を選ぶと、重大ではないものの、ちょっとしたデメリットも付いてまわります。

この記事に辿り着いたあなたはきっと、自宅から離れた住所のバーチャルオフィスを検討しているはず。読み終えれば、その選択がアリかナシか判断できます。このテーマを解説している記事はほとんどないので、ぜひご一読ください!

【結論】バーチャルオフィスの住所はどこでもOK

人がいないオフィスの内観

当サイトは多数のバーチャルオフィスを紹介していますが、利用者の住所を限定しているサービスは1つもありません。全サービス共通で、日本全国どこに住んでいても利用できます。

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「鹿児島」に住みながら「東京」のバーチャルオフィスを使ってもOKですし、「横浜」に住みながら「香川」のバーチャルオフィスを使ってもOKです

とはいえ、いくらバーチャルオフィス側がOKと言っていても、税務署関連とか役所関連とかで問題ないのか気になりますよね。その辺りも解説します。

法人登記はどこでもOK

法人の登記先は通常、本店(≒本社)の所在地になります。社長が「千葉」に住んでいて、会社が「東京」にあるのは普通なので、本店はどこの住所でも問題ありません。

また商業登記法上、本店所在地の住所に制限はありません。移転したのに旧住所のまま登記している会社もありますし、絶対にあり合えない皇居の住所で登記している会社もありますが、特に問題はないのです。

というわけで、法人登記先の住所もどこでもOKということになります。

個人事業主の開業住所はどこでもOK

個人事業主の開業届に記入する住所は、イコール納税地の住所です。既に述べている通り、納税地はどこでもOKなので、開業住所もどこでもOKということになります。

なお個人事業主は、自宅住所を納税地にするのが原則ですが、賃貸契約上の理由からNGを喰らうケースがあります。その場合はバーチャルオフィスの住所を納税地に指定します。

こちらも詳細は次の記事で解説しています。

税金・経理
【個人と法人】バーチャルオフィスを使ったら納税地はどこになる?のサムネイル
【個人と法人】バーチャルオフィスを使ったら納税地はどこになる?

特定商取引法の住所は、活動実態があればどこでもOK

ネットショップは特定商取引法の対応が必須です。対応の一環で、お店の住所をホームページに掲載しなければなりません。

ただし本当のお店の住所である必要はなく(そもそも実店舗がない場合もあるので)、その住所で事業に関する活動実態があればよしとされています。

返品物の送り先として機能すればひとまずOKです。倉庫の住所を掲載するイメージでしょうか。当然自宅の住所である必要はなく、全国どの住所でも全く問題ありません。

用途
【結論OK】バーチャルオフィスを特定商取引法の対応に使えるのか?のサムネイル
【結論OK】バーチャルオフィスを特定商取引法の対応に使えるのか?

自宅から離れたバーチャルオフィスを選択するメリット

サムズアップ

自宅と全く違う住所を使えるのは、バーチャルオフィスの魅力の1つ。自宅から離れたバーチャルオフィスを使うデメリットの前に、メリットをハッキリさせておきましょう。

個人じゃ絶対ムリな都心の住所を使える

個人や零細企業だと、家賃の高い都心にオフィスを構えるのはほぼ不可能。しかしバーチャルオフィスなら「渋谷」でも、「銀座」でも、一等地の住所を選び放題です。

コンサルや士業のようなお客さんから見た信用が大事な業種は、格安で見栄えの良い住所が使えるのは大きなメリットです。

地方住所で起業できる

昨今は「地方創生」がビジネスのキーワードの1つになっています。地方住所が使えるのも、バーチャルオフィスのメリットでしょう。

地方でビジネスをするなら、やはりその地元の住所で起業すべきです。お客さんから地元企業と認知されますし、その自治体の補助金などのサポートの恩恵を受けることもできます。

自宅から離れたバーチャルオフィスを選択するデメリット

サムズダウン

では自宅から離れたバーチャルオフィスを選ぶと、どんなデメリットがあるのでしょうか?

忌避するほどクリティカルなデメリットではありませんが、バーチャルオフィスを契約する前に知っておいた方が良い内容です。

税務署や役所などが遠くなる

自分でビジネスをすると、必ず次のような公的機関とのお付き合いが発生します。

  • 税務署
  • 市区町村の役所
  • 都道府県税事務所
  • 年金事務所
  • 法務局

これらの機関は住所で管轄が決まるので、物理的に距離が遠くなってしまうのが1番のデメリットです。法務局は登記に関わる手続きだけなので滅多にお世話になりませんが、それ以外は毎年何らかの手続きが発生します。

いずれも郵送・インターネットでも手続きできるので、現地に足を運ぶ機会は減っています。デメリットの影響は限定的で、クリティカルではありません。

ただ書類の書き方を相談しながら手続きしたいときや、申請期限がギリギリで問題があればその場で解決したいときは、現地に行けた方が便利。そういったアクションが取りづらいことは認識しておきましょう。

郵便物の転送に時間がかかる

バーチャルオフィスを契約する場合、ほとんどの人は郵便転送のサービスを一緒に使うことになります。

取引先があなたに郵便物を送る際は、まずバーチャルオフィスの住所に届き、そこからあなたの自宅に転送されます。物理的に距離が離れていると、郵便物が届くまでに+αの日数がかかります。

とはいえせいぜい1〜3日程度の遅れるくらい。デメリットの影響は無視できるレベルでしょう。

郵送物の転送費用が余計にかかる

転送にかかる時間と同様に、転送の費用も多めにかかるケースがあります。

郵便の場合は全国一律なので費用は変わりませんが、封筒に収まらない物品が送られてくる場合は、余計に送料がかかってしまいます。

ただバーチャルオフィスユーザーが営む事業で、封筒に入らない郵送物が頻繁に送られてくることは稀でしょう。こちらも無視できるデメリットです。

まとめ

というわけで、バーチャルオフィスは自宅から遠く離れていても大丈夫です。都道府県外であっても、何ら問題なく利用できます。

税務署や役所が遠くなって訪問が難しくなるのが、唯一の欠点らしい欠点。しかしインターネットや郵送で手続きできるので、困るほどではありません。

個人的には、特別な理由がなければ、自宅近くのバーチャルオフィスをオススメします。

しかしその住所からビジネス上の恩恵を得られるなら、ビジネス都合を優先すべきです。離れた住所のバーチャルオフィスを選ぶのが正しい経営判断です。

この記事を書いた人

管理人

バーチャルオフィスで起業した個人事業主 兼 マイクロ法人の社長。バーチャルオフィスの住所で、法人登記&法人銀行口座の開設も経験済み。

事業はメディア運営&ハンドメイド作品の販売。インターネット上で完結する事業なので、作業はもっぱら自宅。

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